
〈キザシ〉を運営する〈くらしごとユニオン〉の会員である〈7UPキノコ〉こと菅原“マッシュルーム”徹さんは、地元の岩手県矢巾町で10代の頃から祖父や父と山に入り、「キノコや山菜は生活の一部」という環境で育ったキノコ・山菜界のサラブレッド。海千山千の老獪なベテランたちがひしめく同世界では若輩ながら、実はその道20年のベテランで、岩手菌類研究同好会では幹事を務めています。
これまで培ってきた「キノコ・山菜」にまつわる経験と技術を世界各国津々浦々のみなさまにお届けすべく、〈くらしごとユニオン〉のオプションサービスである会員マッチングを通じてアートディレクターとして活躍する会員の峯崎ノリテルさんにロゴ制作を依頼するところから、〈7UPキノコ〉のブランディング大作戦は始まりました。
兎にも角にもまずは屋号
以前は屋号を持たずに採取したキノコや山菜の名前を冠したパッケージで産直や友人・知人のお店やレストランなどに販売していた菅原さん。漠然といつかは屋号やロゴがあるといいなとは思っていたそうですが、本業もありなかなか手が回らず仕舞いでした。〈くらしごとユニオン〉に入会し運営チームとの打ち合わせを重ねる中で、〈キザシ〉での商品発売を機にブランディングの重要性を改めて認識し、まずは屋号を考えるところからスタートしました。
「山でお目当てのキノコだったり見たことのないキノコに出会った時のワクワク感がたまらないんです。一緒に山に入ったり、それができない人には味わってもらいながら、そんなとてつもなくハッピーな感覚をみなさんと共有したいんです」。そう笑顔で話す菅原さんと〈くらしごとユニオン〉運営チームの一人である編集者の佐藤(射的)の会話から、世界各国津々浦々の人にもそんな幸福感をシェアできるような名前にしようということで、アレやコレやを連想させる〈7UPキノコ〉という屋号が決まりました。
誰にロゴデザインをお願いするのか、それが重要だ
〈くらしごとユニオン〉を運営する株式会社 祭り法人 射的ではローカルからグローバルまで国内外のブランドのブランディングを手掛けてきたのですが、〈7UPキノコ〉のロゴデザインで最も重要視したのが「山での体験や独特のハッピー感の共有、菅原氏の人となりや文化的背景への共感」でした。
そこで真先に名前が浮かんだのが、〈くらしごとユニオン〉のロゴを手掛け、菅原さんのキノコ狩りフィールドワークにも参加していただいたことのあるアートディレクターの峯崎ノリテルさん。雑誌のエディトリアル・デザインを中心にしながら、グラフィックを主軸にしたオーガニックなデザインでこだわりある生産者さんのロゴマークなども手掛け高い評価を得る峯崎さんは、現在は神奈川県・足柄で山暮らしを実践しながら東京の事務所と二拠点で活動する、まさに〈くらしごとユニオン〉なクリエイターさんです。
トクイとトクイを交換する、〈くらしごとユニオン〉ならではの物々交換
「自分にとってはもちろん、社会にとってもアカルイミライを意識しながらローカルに活動するクリエイターさんがトクイとトクイを越えて繋がり、もっともっとトクイとジモトをふやす」ことを目的としている〈くらしごとユニオン〉では、クリエイターさんにとって働きやすい環境を構築していくことを目的としているので、まずはしっかりとお互いが納得できる対価を取り決めてからお仕事をお願いしています。
峯崎さん自身もフィールドワーク以来キノコ狩りを楽しんでいることもあり、今回は「キノコ直送便1年分」の物々交換でご快諾いただき、ロゴデザインをお願いすることとなりました。
ハッピーでラッキーでミステリアスなキノコ狩りトリップのお裾分け
そんなこんなで始まったロゴのデザインは、キノコシーズンを控えた2024年の夏から始まり、約2ヶ月かけて神奈川と岩手をオンラインで繋ぎながらキノコシーズンが始まる秋口の完成と相成りました。
「マッシュルームくんと山に出かけた時に感じたハッピー感やキノコを見つけた時のこの上ないラッキー感、それからキノコの生態系のミステリアスさを表現できたらと思ってデザインしました。打ち合わせの段階で既にパッケージしている乾燥きのこなどもあると聞いていたので、タギングのように上からステッカーを貼って無駄にしないような使い方も提案して喜んでもらえたので、僕としても嬉しかったです」と峯崎さん。現在使用しているビビッドな黄緑のデザインの他にもよいデザインばかりで、キャンペーンや商品に応じて違ったパターンのロゴデザインを使用させていただくこともご快諾いただけたので、今後の展開にご期待ください!
峯崎さんからは、その後菅原さんに料理研究家の方などもご紹介いただき、菌類皆友達そのネットワークは地中でアメーバ的に広がり続けています。
<プロフィール>
みねざき・のりてる / アートディレクター。1976年生まれ。2008年、デザインユニット ((STUDIO))を結成。雑誌『ecocolo』『Spectator』『Silver』『母の友』『with』『FRaU SDGs』などのエディトリアル・デザインを中心に、グラフィックを主軸にしたオーガニックなデザインで意識ある生産者さんのロゴデザインなども手掛け、高い評価を得ている。